前回「格安SIM(スマホ)で通信費を大幅削減!具体的な手順を紹介」で見直し乗り換えを失敗しない為の具体的手順を整理していきました。
プランの目星もついてこれから比較に入ってきますが、比較するうえで最も重要なのが通信速度です。
いくら安くても速度制限がかかったようなスピードではストレスがたまるだけ。
でも、40社以上あるMVNO業者の中からどうやって選べば?
とまた悩まされそうですがご安心ください。
前回の最後にUQモバイルとYmobileが選択肢に必ず入ると明言しましたよね。
今回は、最重要である通信速度のポイントを整理しながら、その理由を解説していきます。
このポイントが分かると一気に以下の7社に絞り込むことができます。
- UQモバイル
- Ymobile
- IIJmio
- mineo
- LINEモバイル
- OCNモバイルONE
- 楽天モバイル
主要23社総合ランキングを見たいという方はこちら 【2019年最新版】格安スマホ主要23社人気ランキング5選!
このページでは、乗り換えに失敗しない為必要な、速度に違いが出る理由を知ることができます。
大手3キャリアと格安SIM(スマホ)を比較したとき、格安SIM(スマホ)のメリットは安さです。
一方デメリットは?通信速度が遅いこと。
だから、格安SIM(スマホ)の中でも速度の速い会社を選ばなければ後で後悔します。
でも不思議です、同じ回線を使っているのになぜ速度が違うのでしょうか?
これが分かれば通信速度の速い会社を見分けることができます。
格安SIM(スマホ)は通信速度が遅い?
スマホに必要な通信速度は【3Mbps】
スマホライフを快適に過ごす為に必要な速度は1Mbps~3Mbpsぐらいあればいいとされています。
というか十分です。
通信速度の目安
このぐらいあればOKという目安(下り) | |
---|---|
メールやLINEなどメッセージ | 200Kbps |
ネットの閲覧 | 1Mbps |
youtube(低画質) | 1Mbps |
youtube(高画質) | 3Mbps |
通信速度について知る
下り・上りとは?
速度のことを下りと上りに使い分けて言うのですが重要なのは「下り」です。
- 下り=ダウンロード=メッセージ受信、ネット、動画の閲覧
- 上り=アップロード=メッセージ送信、画像や動画ファイルのアップロード
通信速度の単位:bps(ビーピーエス)
通信速度の単位はbps(ビーピーエス)です。
1秒間に送れる量(ビット)のことです。
長さや量と同じようにK(キロ)・M(メガ)・G(ギガ)で大きさを表しています。
最小単位が「bps」で「Mbps」がよく使われます。
日本語一文字が16ビットで、16bpsの速度があれば「あ」という一文字を1秒で送れます。
- 1bpsの1000倍が1Kbps。1秒で約60文字を送れる。
- でその1000倍が1Mbps。1秒で約6万文字を送れる。
- でその1000倍が1Gbpsです。1秒で約6000万文字を送れる。
「速度制限128kbps」との違い
データには2つの見方があります。
- 速度
- 量
です。速度制限は契約した量を超えた時にペナルティです。
データ容量プラン3Gで契約し3Gを超える。これが量のこと。
そして速度制限がかかって一気に128kbpsに下がってしまう。これが速度のこと。
速度制限がかかると128kbps以上スピードが出なくなりデータ容量を追加購入しない限り戻りません。
通信量の単位:Byte(バイト)
データ容量プランも3G(ギガ)とか言うのでごっちゃになっている人もいるかと思います。
「通信速度の単位:bps(ビーピーエス)」で説明した「日本語一文字16ビット」の16ビットが通信量のことです。
KB(キロバイト)MB(メガバイト)GB(ギガバイト)と表現されます。
ちなみに1Byte=8ビット。
なぜ速度制限があるのか?
速度制限は交通ルールのようなもの
電波って目に見えないので、何でもありで解釈しがちですが実は結構アナログ。物理的な一定の決められた幅(帯域幅)の中を通っています。道路の幅のようなもので利用者ごとに量(データ容量プランの3Gなど)を決めています。なので、一定の量を超えた人は他の人の迷惑にならないようにルールに従って速度を落としてゆっくり徐行してもらう。交通ルールの速度制限のようなイメージです。
同じ回線を使っているのにMVNO業者の速度に違いが出るのはなぜか?
速度の違いは帯域幅の違い
帯域幅(道幅)の確保
データのやり取りは物流と同じです。
どちらも大事なのは、いかに沢山の荷物(量)を速く届けるか?
そして、その為に必要なインフラが道路です。
この道路が通信の世界では帯域幅になります。
契約者(回線利用者)が増えれば、それだけ帯域幅(道幅)を確保しないと渋滞が起きて速度は落ちます。
つまり、通信インフラに積極的かつ継続的に設備投資しなければ速度は落ちる一方ということです。
速度に影響を与える4つの要因
最も影響あるのが【帯域幅】
通信速度に影響を与える主な要因が以下の4つ。
- 時間帯
- 場所
- 端末
- 回線の帯域幅
詳しくみてきましょう。
時間帯
道路も帰宅時間は渋滞しますよね?
通信も同じです。平日よりも休日。仕事中よりもお昼などの休み時間や帰宅後に渋滞します。
場所
電波って目に見えないので壁も通り抜けそうですが実は結構アナログ。
紙、木、ガラスはすり抜けますが金属は反射したり、電波同士で干渉し不安定になったりもします。
距離はもちろん人や車の影響を受けます。
また、住んでる場所は容易に変えられませんが、家の中でも1階や2階、ベランダや浴室など場所によって変わってきます。
出典 https://www.nttdocomo.co.jp/support/area/feature/
端末
- キャリアアグリゲーション(CA)対応機種か?
- キャリアアグリゲーション(CA)非対応機種か?
出典 https://www.au.com/mobile/area/4glte/carrier-aggregation/
キャリアアグリゲーションを直訳すると「電波」を「集める、集約する」ですが、道路で例えると1車線道路か2車線道路かの違いです。
当然2車線の道路の方がはや早く多くの車が通れます。
上の図はauのキャリアアグリゲーションで「WiMAXの電波も使って3車線になりました」という説明です。
この技術は日進月歩で進んでいてdocomoもソフトバンクも同様の技術を使っています。
条件としては以下の2つ。
- 対応エリア内であること
LTE回線を使った技術なのでLTE回線とほぼ同じエリアをカバー。
- 対応機種であること
2014年以降の端末であればほぼ対応しているようですが、iPhoneSE、5Sはキャリアアグリゲーション非対応。
対応機種があまり公表されていないよなので、購入時に問い合わせて確認した方がいいかもしれません。
対応機種はキャリアアグリゲーションのON/OFFの設定があります。
以下の動画でキャリアアグリゲーション対応機種と非対応機種の速度比較しています。
ちょっとバッテリーを食いやすいという噂も(;´・ω・)
回線の帯域幅
場所、時間、端末については少なからず僕らの努力も可能ですが、回線の帯域幅に関しては僕らではどうしようもありませんが、ここが最も影響を受けます。
電波を水に、通信インフラをダムに例えてみます。
そして、ダムとダムをパイプで結び水(電波)を送る。
イメージ言うとそうしたことを行っています。
そして、ダムとダムを結ぶパイプの太さがイコール帯域幅です。
以下の図はdocomoとマイネオ間での電波のやり取りを図にしたものです。
赤文字の相互接続点がダムとダムをつなぐパイプ役を果たします。
出典 https://king.mineo.jp/magazines/special/468
MVNE・MVNO業者は、このパイプを(相互接続点や接続装置)を増強しなければ、自社の通信速度を保つことができません。
では、いつ、どうやって増強するのでしょうか?
実は、MVNE・MVNO業者と回線業者(docomo/au/ソフトバンク)との間には、僕らと同じように速度制限と似たような契約があります。
契約者が増え(容量が増え)ると速度が落ちるので対策が必要になりますが、この時の対策は僕らと同じように
- お金(接続料)を払うか?
- インフラ増強で帯域幅を増やすか?
のどちらかになります。
MVNO業者を支援するMVNE
MVNE業者とは?
回線事業者に次いでインフラ設備とその技術を持っているのがMVNE業者です。
MVNE業者の役割は回線業者(docomo/au/ソフトバンク)とMVNO業者の橋渡し。
つまり、通信速度が安定しているMVNO業者はバックにはMVNE業者がいる。が条件のひとつになります。
携帯業界には、
- 回線業者(MNO)
- 第一事業者(MVNE)
- 第二事業者(MVNO)
がいて、横並びにするとこんな感じになります。
例えるなら・・・
- 回線を持っているMNOは「生産者」:docomo・au・ソフトバンク
- 第一次事業者であるMVNEは「問屋」:大手3キャリアから回線を仕入れて(借りて)小売りであるMVNOに卸す(ノウハウ提供)
- 第二事業者であるMVNOは「小売店」:MNOの回線、もしくはMVNEを通して回線を借りてノウハウも仕入れる
さらに言うと「農家→JA(農協)→スーパー」という感じです。
- 農家=回線業者(docomo/au/ソフトバンク)
- JA(農協)=MVNE(Ymobile/NTTコミュニケーションズ/IIJ)
- スーパー=MVNO
何となく業界のパワーバランス分かりますよね。
このパワーバランスが生み出したブランドがUQモバイルとYmobileなんです。
ちょっとズルイUQモバイルとYmobile
サブブランドとは?
先ほどの図を見ると回線業者と直で繋がっているMVNO業者がいます。
これは、イメージで言うと工場直売(「安くて新鮮!」消費者にとっては良い事尽くし)という感じです。
流通業界では「プライベートブランド(イオン)」と言いますが、携帯業界では「サブブランド」と呼んでいます。
前回(「格安SIM(スマホ)で通信費を大幅削減!具体的な手順を紹介」)UQモバイルとYmobileは外せないと言ったのはこの2社がサブブランドだからです。
- UQモバイルはauのサブブランド
- Ymobileはソフトバンクのサブブランド
この2社のサブブランドが誕生した際、他のMVNO業者は「これでは公正な競争ができない」と総務省に訴えたそうです(当然ですね)。
農家がJAもスーパーも通さず野菜を売りさばいたら、JAもスーパーもいらないじゃん!ってなりますよね?
でも、「安くて早い」は僕ら消費者にとってはメリットです。
通信速度から見たおすすめの格安SIM(スマホ)!
速度が安定しているのはこの7社!
通信速度が安定しているMVNO業者が何となくわかってきました。
- サブブランドである
- MVNE業者である
- インフラ設備を行っているMVNO業者(バックにMVNEがいる)
です。
現在日本におけるMVNEは以下の13社。
借りている回線によってdocomo系、au系、ソフトバンク系に別れます。
これを見ると楽天モバイルやmineoもMVNE業者になってますね。
出典 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%AE%E6%83%B3%E7%A7%BB%E5%8B%95%E4%BD%93%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E6%8F%90%E4%BE%9B%E8%80%85
また、インフラへ投資には時間とお金が必要。
時が経ちMVNO業界も今は以下のような状況でいずれ淘汰されるでしょう。
MVNOの事業者数は2017年12月末時点で817社に拡大した。契約数が3万件以上の事業者は1次MVNO(MNOから回線を調達)で39社、2次以降のMVNO(MVNOから回線を調達)で20社の計59社と、全体の7.2%にとどまる。黒字化している事業者もごく一部に限られ、業界では事業者の淘汰が進むとみられている。
日本経済新聞おすすめ神セブン!
改めて、ここまで情報をもとに比較すると一気に以下の7社に絞られます!
- UQモバイル(サブブランド)
- Ymobile(サブブランド)
- IIJmio(MVNEの格安SIM(スマホ))
- mineo(MVNEの格安SIM(スマホ))
- LINEモバイル(ソフトバンク傘下&MVNEのNTTドコモがバックに)
- OCNモバイルONE(MVNEの格安SIM(スマホ))
- 楽天モバイル(MVNEの格安SIM(スマホ))
おすすめ7社の本当の実力は?
格安SIM(スマホ)神セブン総合ランキング!
おすすめなのは分かったけど、実際の実力はどうなのか気になります。
そこで次ページでは、絞られた7社をさらに以下の項目で比較し総合的にランキングしてみました!
- 実効(実際の)速度
- 価格
- おすすめ端末
では、さっそくこの7社の実力を見ていきましょう!
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