執着や依存心は度が過ぎると、相手はもちろん自分にも大きなストレスになります。
特に、恋愛やお金に関しては「痴情のもつれ」「金銭トラブル」などニュースになることもしばしば。
今回書いのは、僕自身の経験から結局この方法しかないという執着心、依存心の手放し方です。
この本に執着心の本当の手放し方が書かれています
瞑想は執着を手放す為に生まれた
「執着を手放す」って永遠のテーマです。
「自分は何の為に生まれてきたのか?」と同じぐらいの永遠のテーマです。
実は、あのブッダも執着を手放そうと努力したほど。
そして、執着を手放す為にブッダが作り上げたのが、ヴィパッサナー瞑想です。
ブッダ?瞑想?
と思ったかもしれませんが、執着を手放すというのは、そういうことなんです。
もし、あなたが本気で執着を手放したいなら、この本をおすすめします。
ヨガと瞑想について、ほんの少し勉強したことがあります。
それまでは、ストレッチしたり、目を閉じて胡坐をかいたり。
どちらかと言うと修業的なイメージだったんですが、この本を読んで見方がガラリと変わりました。
瞑想って脳科学なんですね。
そして、ヨガは、呼吸を使って「無意識をコントロール」する学問なんです。
昔の人は、強烈な怒りのことを「はらわたが煮えくり返る」と言います。
実はこれ理にかなっていて、神経伝達物質であるノルアドレナリンのことなんです。
そして、それを抑えるセロトニンという神経伝達物質が腸内にあります。
腸など内臓は無意識下で動いているので、人の意識でコントロールできません。
怒りや悲しみも執着も依存も実は、無意識のもとで生まれてきます。
ヨガは、人の臓器の中で唯一意識的に動かせる「肺(呼吸)」を使うことで、全ての臓器へアプローチし、「無意識をコントロール」する方法なんです。
瞑想に対して神頼み的な印象を持っているなら、そういう人にこそ読んで欲しい本です。ちゃんとした臨床結果などをもとに説明されています。
また、実際の瞑想の方法もこれ以上ないぐらい具体的に書かれてあります。
本当に手放すべきものは「思い込み」
この本には、依存や執着の源泉は、「思い込み」であると書かれてあります。
思い込みをひと言で言うと「記憶の中にある、それっぽいもの」です。
夕日が沈みかけた薄暗い山道を、自転車で走っています。
暗い道を何とか自転車のライトが照らしています。
蛇が急に道に飛び出してきました。
びっくりして転びそうになりました。
自転車を止めてよく見てみると、それは風で飛ばされた縄でした。
出典:ブッダの瞑想法: ヴィパッサナー瞑想の理論と実践自転車を運転していた人は、小さいころおばあちゃんに「山道は、蛇が急に飛んでくるから気を付けるんだよ」と、言われたのかもしれません。
そのとき恐怖を感じ、記憶の中に強く刻まれたのでしょう。
その記憶は大人になってからも消えず、単なる「縄」を蛇と思いこんでしまったんです。
10人中10人が縄を蛇と思うのでしょうか?
蛇ではなく最初から「縄」と認識する人もいるでしょう。
「縄」が事実です。
真実と事実の違い
このように、それが何であるかは、その人の記憶の引き出しに何が入っているか?によって変化します。
全く同じ現象を数人が体験しても、感じ方や感想に違いが出るのはその為です。
「信念」とは、信じて念じると書きますが、「無意識層にある思い込み」とは信念と言ってもいいかもしれません。
それを真実だと信じて疑いません。
それが事実であるかどうかに関係なく、その記憶が真実だと思いこんでいることです。
この「真実」が、その人の「価値観」「こだわり」「常識」「偏見」の作っていきます。
恋愛で言うなら、「もうこの人以外考えられない」
お金で言うなら、「一家の大黒柱がどんなことしても稼がないといけない」
仕事で言うなら、「お客様は神様です!」
などです。
しかし、それらは「事実」でしょうか?誰が見ても、時間が経っても変わらない事実でしょうか?
事実と真実の違い
事実 | 客観的な事柄 |
真実 | 主観的な事柄 |
あなたにとっては真実かもしれません。
恋の切り替えが、羨ましいほど早い人もいます。
専業主婦ではなく専業主夫が当たり前という家庭もあります。
上から目線の接客なのに大繁盛の店もあります。
あなたの中の「真実」を一度疑ってみてください。
なぜ、あなたはそれを真実だと思っているのでしょうか?
そう思うに至った経験は何なのか?
「なぜ?」「なぜ?」と自問してみてください。
僕の好きな言葉で、こんな言葉があります。
「信じるな、疑うな、確かめろ」
あなた自身にこの言葉を当てはめてみてください。
今のあなたは、過去のあなたの選択の結果の上に立っています。
すべて、あなたが望んだ結果です。
あなたが、自分自身で作りあげた現実です。
で、あれば。
今の現実もあなたなら変えられます。
新しい解釈、気づきが発見できたとき、依存や執着心が霧が晴れるように消えていきます。
感情を出し切ること
喜怒哀楽は全力で感じる
「未練」=あきらめきれないこと。
感情を味わいきれないときに、不完全燃焼になった感情のことです。
- 気づかいながら喜ぶ
- 怒れずに苦笑い
- 涙をこらえる
- 気づかいながら楽しむフリ
中途半端な感情が浄化されずに、思い出として記憶の引き出しに収納されてしまいます。
これが、未練の正体です。
じゃあ、感情を全力で味わいきるとどうなるのか?
- 全力で喜ぶ
- 全力で怒り狂う
- 全力で泣く
- 全力で楽しむ
怒りも、悲しみも、喜びも、楽しさも、出し切った感情は綺麗に浄化され、そこには何も残りません。
全力で泣いた後のように、とてもスッキリした状態になり次のステップへと進みます。
行き場のない感情は幽霊と同じ
味わいきれなかった中途半端な感情と、幽霊は似ています。
幽霊も、誰かに対する恨みを晴らすことができず、成仏できずにこの世に留まっています。
霊とは感情の具現化、つまり感情そのものです。
僕らの感情も同じ。
全力で感じることができず、誰にもその感情をぶつけられず、結果、手放せすことができずに未練として、こびり付きます。
まさに、執「着」です。
感情が負のエネルギーになるのを防ぐには?
何かに執着したままの状態は、とても苦しくストレスです。
そのことだけに囚われ、視野が狭くなります。
自分の状況に自分で気づければいいのですが、素直になれず自分を受け入れるのが苦手な人もいます。
ストレス状態が続けば、その感情は食べ物に寄生するカビのようにどんどん広がり、いつの間にか負のエネルギーに飲み込まれてしまいます。
自分のバランスも崩れ、不安は増幅され恐怖心が生まれてきます。
では、どうすればいいのか?
話を聞いてもらう
誰かが話を聞いてくれた。
誰かと共有できた。
それだけでいいんです。
特に、自分と同じ立場、同じ境遇の人に話を聞いてもらうことで、深い理解を得られ心が軽くなります。
僕らは感情を味わう為に生きている
「人って何の為に生きているんですか?」
ある人にこう尋ねました。
すると、こんな言葉が返ってきました。
「人は何かをする為に生まれてくるのではなく、ただ、感情を味わう為に存在している」
最初は、「?」でしたが、この言葉をいろんなことに当てはめていくと、すべての事が腑に落ちていったんです。
恋愛やお金。それらでもって僕らは何を得ようとしているのか?
それは、「感情」というとてもシンプルなものかもしれません。
そして、悲しみや怒りという負の感情も、喜びや楽しみという感情も全て在るべきもの。
もしかすると、執着、依存もあって然るべきものかもしれません。
お金の執着
もし、毎月100万円の安定収入があったら?
きっと人生変わるでしょう。
執着するなんてことは全く無くなるのかもしれません。
お金で何を手に入れたのか?
僕は、借金で首が回らなくなるという経験をしたことがあります。
離婚も自己破産も経験しました。
会社勤めの時は、人間関係のストレスで、独立した時は不安定な収入への恐怖心で夜も眠れませんでした。
そんな僕の中に、こうした思いが強くありました。
- 甲斐性が無いと言われたくない
- 僕が稼せがないといけない(嫁を働かせていけない)
僕のお金への「真実」は、「男の価値は収入で決まる」というものです。
お金の執着が生んだもの
この思いがどんな現実を生んだのか?
妻がお金の話しをしだすと、僕は敏感に反応します。
妻に悪気はないのに、僕は責められていると感じ眉間にしわを寄せ、緊張しだすんです。
そのオーラは体中から発せられ僕の中に生まれる感情は、
「俺の稼ぎが悪いって言ってんだろ!」
です。
毎回、こうしたオチでケンカばかりでした。
お金を手放してみる
そうした状況が自分自身イヤで、あるときからお金の執着を手放すとこについて考え始めたんです。
でも、最初はずっとこう思っていました。
「稼がないと食べていけないでしょ?」
この疑問に対する、僕の答えは、「やっぱり稼がないといけない(;’∀’)」です。
その後も、「お金を手放す」という自問を繰り替えす中で、気づいたことがあります。
それは、「お金を手放す」イコール「お金を使う」ということではないかということです。
僕は、甲斐性がない、稼ぎが少ないという責めを自分に追わせていたので、お金を使うということにとても消極的でした。
当たり前のことですが、何かを買うということはお金が減るということです。
食べ物もなるべく安いもの、洋服も今のままでいい。とにかくお金を消費したくなかったんです。
ここを変えていきました。
そうすると、自分に欲しいモノがないということに気づいたんです。
ずっと自分をおさえ込んでいたことに気づきました。
それからは逆に、ためらいをやめてお金を使うようにしました。
すると、少しづつ現実に変化が起きてきました。
僕が欲しかったもの「自由」
結局、僕が欲しかったものは、お金ではありませんでした。
僕は、長い間お金から解放されたいと願っていました。
お金から自由になりたかったんです。
僕が欲しかったものは、「自由」
欲しいものを我慢せずに買える選択の自由が欲しかったんです。
でも、それをしようと思えばできるのにしようとしなかった。
なぜなら、お金が無くなるという不安の方が大きかったからです。
しかし、それも「思い込み」でした。
僕は、周囲の活躍している人や、稼いでいる人を見て、自分もそうなくてはならない!
と、勝手に思い込み、自分で作り上げたそのギャップと戦っていただけかもしれません。
恋愛への執着
どうしようもないこともあります。だって、相手がいることです。
分かれにも大きく影響されるでしょう。
だからこそ、思いっきり今の感情を出す。
それ以外に方法はありません。
前を向く方法
感情を出し切る方法はいくらでもあります。
三日三晩、思いっきり泣いてみる。
仕事、趣味、やりたかったことに無心に没頭する。
周囲に対し、わがままになってみる。
思いっきり、悲劇のヒロインを実践する。
嫌われてみる。
人生の時間を止めて、非日常に浸ってみる。
自己の解放です。
今の現実に囚われている自分を解放するんです。
そして、それをしてあげられるのは自分自身しかおらず、その第一歩は、言動も、行動も含め吐き出すこと。
アウトプットすることです。
「やりたいことがない、行動力がわかない」
そんな場合はこの記事を読んでみてください。
私たちの脳は「デフォルトモードネットワーク」状態になったとき、思いがけない気づきをもたらします。
そして、以下の記事には、僕が思う「自分が自分の人生に望んでいるものを明確にする方法」を書いています。
記事の中で、石原さとみさんが一人旅にいった後の感想があります。
初めて長いお休みを頂いて、1カ月間、一人旅に行ったんです。
その前と後で、自分がガラリと変わりました
きっとあなたも、もっともっとやりたいこがたくさんあるんじゃないでしょうか?
もちろん、恋愛もそのひとつでしょう。
でも、それだけではないはず。
今は、ちょっと目線が下になっているだけです。
少しだけ顔を上げてみてください。
きっと素敵な景色が広がっています。
まとめ
根拠のない思い込み
執着や依存の現れ方は人さまざまです。
多くの場合が、「満たされていない」「足りてない」という深層心理、無意識層から来ています。
しかし、それらはあなたにとって真実であっても、事実ではないかもしれません。
全ては、根拠のない思い込みなのかもしれません。
自分が執着していると思ったら、自問してみてください。
「それは真実か?」と。
そして、満たされない今の想いを誰かに話し、感情を浄化させてみてください。
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